悠久の絃 2
「なに?樹」

「俺さ、なんでこんなに必死になってんだろ。今までも患者が外来をブッチすることなんてあったのに、絃ちゃんだと、こんなに必死になってる」

「え〜、そんなの、お兄ちゃんだからじゃないの?僕もめっちゃ心配だもん」

「あぁ、お兄ちゃん。だからか。納得」


お兄ちゃん。再会して初めて聞いた時、めちゃくちゃ驚いた。覚えててくれたんだ、って。今でも探し続けていると麻河先生から聞いた。まだ俺や唯弦、上宮先輩のことだって気づいていないのか。





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