悠久の絃 2
背中をさすりながら顔を上げさせて、息を吸いやすい姿勢にしてあげる。


「僕のために用意してくれたんだよね。ごめん。」


そしたら、謝らないでって、しょうがないからって、、、、まだ高校生のくせに、泣きながら、言ってきた。


デート、しかも、僕が最近家に帰って来られなくて、ひとりぼっちにさせちゃって、久しぶりに出かけようって言ってこの有様。そんなの、全部僕の自分事だ。しょうがないなんて、いとに言わせるものじゃない。


「いと、、、デートって、お家でもできるんだ。お家デート。どう?これから映画でも観ない?」


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