悠久の絃 2
「おはよう、いと」


病室に入るといとはすでに体を起こしていた。

「起きるの早いね。苦しくなったりしてない?」


「大丈夫。ねぇ悠、今日クリスマスだよ」


「そうだね。昨日は誕生日おめでとう。プレゼント見てくれた?」


「うん。ありがとう。欲しかったもの、悠にはお見通しなんだね」


くしゃりと笑ういとの顔には、何故だろう、ほんの少しの悲しみもまざっているような気がした。



「……いと、お散歩行こうか」


「いいの、?」


「うん。まだ5時半だから1時間くらいは大丈夫だよ。ずっと病室にいると息苦しいでしょ」


カーディガンを羽織わせていとの思うままに院内を歩き回った。





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