悠久の絃 2

ということがあってケーキを買っていとの病室に来た。30分くらいならいても大丈夫だろう。

「いと、」

「、っ!!……悠、、」

「ごめんね。本当は、もっとちゃんと時間取りたかったんだけど」


いとはベッドの上でカメラのフォルダを見返していた。もちろん病院からは出られないから全て院内で撮ったものなのだろう。それを悲しげな顔で覗いていた。

「いと、今日はクリスマスだって朝言ってたよね。ケーキ買ってきたんだ。一緒に食べよ」


袋から苺のショートケーキとフルーツタルトを取り出してどちらがいいか選ばせた。

どちらも食べたいと言うかもしれない。そうなったら、もちろん喜んでどちらも食べさせる。はずだった。

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