悠久の絃 2
こんなに苦しくて辛いなら、全部嫌になる。

何も身体に触れさせたくなくて、点滴を抜いて布団に潜り込んだ。

世間ではクリスマス。実際病院にいるんならそんなのお構い無し。おばあちゃんと食べたケーキ、美味しかったな。


おばあちゃん、会いたいよ。お父さん、お母さん、お兄ちゃんたち。みんなに会いたい。
こんな現実じゃなくていいの。せめて、夢で会いたい。



あいたいよ



白い毛布にそう吐き捨てて、私は目を閉じた。
< 423 / 492 >

この作品をシェア

pagetop