悠久の絃 2


パタン、と扉が閉められ、「こっち座れ」とベットを指さした。


椎名「お前は、俺の怪我なんて心配しなくていい。俺はお前に怪我がなくて何よりだ。

それと、悠に彼女なんかいない。できるわけが無い。あいつは顔がいいだけで、職場でも俺たちと夜星先生たち以外には愛想ないからな。

つまり、なぜ悠がモテるのかは意味がわからないってこと」



ちょっと待って。

怒られると思ってた。

なのに、今聞かされてるのは、悠の悪口じゃない、?


椎名「だから、言いたいことわかるか?悠は、彼女作る気ないから。それに、お前は悠にとって特別な存在なんだから。わかるな?」



特別な存在っていうのは、悠が育ての『お父さん』ということなのかな。

でもそれも、最近はよく分からない。悠じゃなくて、私だけど。


悠はお父さんとか、保護者とかじゃなくて、もっと違うなにかなの。


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