悠久の絃 2
ただいま、とリビングの扉を開けると、笑顔でおかえりなさい!と迎えてくれた。


夕食を済ませ、お風呂も入れさせてからソファへ座らせた。

「いと、身構えないで答えて欲しいんだけどね、」


と、前置きをして


「最近、生理来てる?」


「??、、、来てます。」


「本当に?血の量は?生理の前後に白っぽいものは出た?」


少しやりすぎた。

いとは思い出しているのか黙っているだけなのか、顔を下に向けている。


「……おぼえてない」


「そっか。

…昨日の検診の結果を見て、夜星先生が産婦人科の予約を入れてくれたんだ。
明日の18時。バス停の所で待ってるから、来てね。」


そう言うと、パッと顔を上げて「なんで?!」と声を上げた。

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