悠久の絃 2
〜絃side〜

溢れ出した涙が止まらない。


怖い。怖い、怖い。



治療も、検査も、もちろん怖い。だけど、もっと怖いことがある。


「…が、、なっ、、う、、、」


鶴川「うん?どうなっちゃう?」


「うぅ、んくっ、、ひくっ、、、、、先生たちが、、、悠が、嫌いになっちゃう、、」



その言葉に、3人が凍りついた。


2年前の治療の後、治療に関わった人との接触が本能的に出来なくなった。
その中に悠もいて、特に酷かったと思う。

幸い、1回の治療で生理が来て、色んな人のおかげで心のストッパーが外れて心を持ち直したけど、今はどうだろう。


なんとなく、本当になんとなく、悠との関係にヒビが入って、その溝が深くなるような、そんな気がする。


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