悠久の絃 2
10分、20分、30分と時間が過ぎていく。

今すぐにでも会いに行きたいけど、連絡がないということはまだ処置が終わってないのだろう。


「まだ残ってたの?」


医局の入口から声がした。

「上宮先輩!どうしたんですか?」


「久しぶりに絃ちゃんのカルテを見ようと思ったら救急のパソコンがナースに占領されてた。」


「俺たちも絃ちゃん待ってるんです。」


「ん?今日なんかの検査?」


「はい。鶴川先生にお腹を診てもらってます。」


「ああ、そうなんだ。」

< 490 / 492 >

この作品をシェア

pagetop