悠久の絃 2
しばらくいとのカルテを眺めていた上宮先生が、声にならない声を上げた。


「樹、悠、これ、本当に絃ちゃんの結果か?」


2人でパソコンの前に行くと、カルテに新たなページができていた。

最終更新は1分前。担当医は鶴川先生だ。


「検査終わったみたいだね。俺、行ってきます。」


検査結果を見て動けなくなっている僕を置いて、夜星先生はいとを迎えに行った。


嘘、、だろ、、なんだよこの数字は。



「54って、、もう、自発痛あります、よね?」


「ない方がおかしいだろ。それに、炎症の範囲も相まってんだろう。採血して感染症も調べないとだな。」


どうしてこうなるまで気づかなかったんだ。

なんで?どうして?

54なんて、日常生活に支障が出るし立ってるのも辛いくらいの数値だぞ。


怒りを抑え、悲しみを抑え、「冷静であれ」と蓋をする。









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