悠久の絃 2
「絃ちゃん、怖いよね。だけどゆっくり深呼吸だよ。」


「……?絃ちゃん、?」


「んっ、、!や、やだぁ、、!ひゅっ、、けほっ、、やだ、ねぇ、、やめて、、」


「絃ちゃん力抜いて!息するのは頑張って!」


「はっ、、はひゅ、、や、やだ、やだ、、、はっ、、、はっ、っっく、、こほっ、、、ケホッケホッ、、、ひゅっ、、」


「絃ちゃん、深呼吸だよ〜、僕の声聞こえる?」



呼吸の乱れが治らない絃を見かねて、鶴川はゴム手袋をゴミ箱に入れて診察台を上げた。


「絃ちゃん、わかる?僕と目合わせられるかな?」


涙の溢れる瞳は全く焦点が合わない。

「ちょっと胸ごめんね、」


ステートを胸に当てると微かに喘鳴が混ざっている。そろそろ発作が起きてしまう。今日はこれで手を引こう。






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