悠久の絃 2
鶴川先生の説明が終わり、病室に行くと、やけに落ち着いた表情のいとがいた。


その雰囲気は、冷たくも暖かくもなく、ただ、何にも言い表せないものだった。


「いと…?」


「悠、がんばる。明日は、たぶん大丈夫」


「そ、っか……」



本人がそう言うのなら、僕からなにか口出しすることは無い。



だけど、一週間経っても治療が進まないのなら、話は全く別物だ。




頑張っているのは、わかってるんだけど……ね。




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