悠久の絃 2
倒れた時、すぐに上宮先生が来てくれたのが見えた。
大きくて柔らかい手がおでこに触れた時、絡まっていた糸が少し解けたような気がした。



「今日な、瀬堂先生が休みだから来てくれるって。学校は欠席の連絡しておくから、ゆっくりしてなね。」


だめ、休んだら、迷惑になっちゃう、、

「はぁ、はぁ、、がっこ、、行き、ます、、」


「だめ。熱もまだ下がってないし、苦しいだろ?」


「くるしく、ない、、!」


ベッドから降りようとすると、

「ダメだ!」


低くて、大きな声でそう言われた。

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