冷酷総長は、今日も変わらず彼女を溺愛する。【After Story】
「……んんっ、〜〜〜もう!」
深いキスを落として、あやちゃんをぎゅっと腕の中に閉じ込める。
終始眉をしかめていたあやちゃんだったけど、本当は全然嫌じゃないってこと、分かってる。
素直になれないおれの愛しい彼女。
世界一かわいいあやちゃんは、おれの生涯をかけて大事にする。2度目の心臓病が再発して、その治療が無事に成功した後。
あやちゃんと仲直りしたいと強く願ったおれを、時間をかけてもう1度受け入れてくれたあやちゃん。
『あやちゃんの言うこと何でも聞いてあげるから…、何が嫌だったのか言って……ね?』
『だったら……、ずっと一緒にいて。私を何より1番に想って。わたしのこと、簡単に手放したりしないでよ……っ』
『……うん、ごめん』
『麗仁くんはいつも勝手すぎるよ。わたしのこと、何にも考えてない』
あの夜、あやちゃんはもう本当におれの元へ来てくれないかと思った。
刻々と過ぎていく時間が永遠に続くようで、虚しくて、あんな酷い手紙をあやちゃんのお母さんに託したのを後悔してもしきれなかった。
『おれ、あやちゃんがすき。ずっと側にいたい。……こんな弱いおれを、受け入れてもらえるかな』