50円玉に、願いを込めて。



***



まどかちゃんと、
寺田くんと分かれてからの帰り道。



「..................っ、ぅ、」



善利くんの、
後ろを歩きながら、今だに泣き止めない私。



いま歩いてる道も、
歩けるのが残り少なくなってきているとか。



そういうことまで考えてしまって。



切なく、悲しくなってしまって、
考え出したら止まらないという感じ。



隣を歩く、善利くんに、
迷惑かけてるのは分かってるけど。



どうしても、涙が止まらないよ.........っ。



一生懸命、涙を止めようとしていると。



「...............澄乃、いい加減泣き止めば」



善利くんが、
落ち着いたトーンでそう言ってきた。


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