3000円で買って下さい‼︎
「............え、多す......、」
お姉ちゃんが、
〝多すぎ〟そう口にする前に。
「ちょっと、この子借りるわ」
そう言うと、
あっという間に、上着と私の腕を引いて。
足早に、玄関に向かって、
──────そのまま家を出た。
まるで、察してくれているかのように。
今まで、こんな人いたかな............?
思い返してみてもそんな人いなくって。
ぎゅうっと、心が温かくなるのが分かる。
(このまま、どうするんだろう.........?)
そう思っていると。
歩きながら見える景色は、
高級ホテルが立ち並ぶ地域。