隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。
「…………あ?」


 テロリストの怪しく光る目が、わたしに向かう。


「越谷……!なにしてんだよ、離して!」 


 朔耶がわたしに言って、わたしは恐怖を振り払うように首を左右にブンブンと振る。


「越谷……っ」


 絶対離さない。 朔耶を見捨てたりしない……!



「うっわぁ、キモイキモイ」


 朔耶の胸倉をつかむテロリストが、おえぇ、と吐く真似をしてみせた。


「青春してんじゃねーよ! あーキモい。 女、お前からやってやるよ」


 テロリストが銃を持つ手をあげ、わたしに向けた。


「! やめろ!」

 
 朔耶がそれを阻止しようと手を伸ばすと、テロリストは生徒が固まる方へ朔耶を勢いよく投げ飛ばした。 そしてわたしの額に銃口をつきつける。

 額に感じた冷たさに、前世のことが鮮明に蘇った。

 覚悟して、ギュッと目を閉じた。

 その直後、


 ドォン!!


 銃声が体育館に鳴り響いた。


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