隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。

「エミリア……お願いだ、死なないでくれ」


 俺の体温を全部あげる。 俺が持ってるものは全部あげるから。

 だから、頼む。

 もう一度目をあけて、笑顔を見せて。


「エミリア、エミリア……ッ」
 

 何度呼び掛けても、返事は来ない。

 腕の中のエミリアはどんどん冷たくなっていく。

 命が消えていく。

 
 
「っ、」



 そして初恋の人は、俺の腕の中で還らぬ人となった。



「う……っ」

 

 俺が、殺した。



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