隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。
 直後。

 パキッと音がした。


「……?」


 何が起こったのかと目を開けると、酒々井くんがボリボリと飴を噛んでいた。


「……え」


 酒々井くんの喉仏がゴクン、と動く。

 あ。 飴、飲んだ。

 その瞬間、突然酒々井くんから妖艶な空気が漂って息ができなくなる。

 その三白眼に吸い込まれそうになって、頭が真っ白になって、何も考えられなくなる。

 それから私のこめかみにトン、となにかがあてがわれた。




「……バンッ」

「!」


 酒々井くんにこめかみを撃ちぬかれた。

 正確に言うと、人差し指でこめかみを撃つ、真似をされた。


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