隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。
「やる!俺がやる!」

「01番さまっ、私がやりますっ!やらせてください!」

「こいつらでは役不足です。ここは僕が」


 俺以外の全員が前のめりで手を挙げて01番にアピールしているのを、俺はボーッと静観する。


『……君はやらないの? 03』


 話を振られて、思わず鼻で笑う。


「ウケる。こんな老いぼれ一人やるために俺を動かすの?」


 それまで熱くなっていた殺し屋たちが押し黙って、シン……とその場が静まり返った。


『……フフ……アッハハ! いいね。 そうだな、聞いた私がバカだったよ。 それじゃあ鈴井管理官の殺害計画は32、18、27、41で頼むよ』


 ピンク頭が俺に殺気を向けている。

 その殺気に応えて、俺も殺気を返す。


「……!」


 ピンク頭は一瞬固まってから目を逸らした。

 よくよく見ると、握ったこぶしがカタカタと震えている。

 ……ザコ。


『さて、Xデーまで残り一カ月。 気を引き締めろよー。 政府が急遽立ち上げた公安部隊が動き出してるとか。 まあ、そんなやつらがいたところでこのテロを止めることはできないけどねー』


 カラーバーに戻った画面が、ジジ……と不気味に揺れてブラックライトのついた蛍光灯が切れかけてるのか、怪しく点滅した。


『なぁ03。 あとひと月で君の通う城華学園高校の全校生徒が皆殺しにされちゃうけど、どんな気持ち?』


 俺は上がる口角を抑えきれず、目を細めて満面の笑みで答える。


「めぇーっちゃ楽しみでーす」




 
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