隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。

彼女≒ペット


*.




「…………あ」


 朝のまっさらなグラウンド。
 ポツンと一人佇んで、今日は朝練がない日だったことを思い出した。
 同時にふかふか枕とポカポカお布団の誘惑から必死で這い出した朝を思い出して、膝を折る。


「っだぁー……」


 早起きは三文の徳と言うけれど。
 毎日筋肉痛と戦うわたしには、1分でも長い休息が欲しかった。 時間がないからと泣く泣く残した家政婦さんお手製バナナスフレパンケーキのことも惜しい。

 しばらく誰もいないグラウンドで悶々としたわたしは、ここにいても仕方ないのでフラフラと教室へ向かった。

 サッカー部のマネージャーになって、1週間ほどが経っていた。

 この一週間で分かった。
 まりか先輩、本当に全然なにもしてない。

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