冷酷オオカミな総長を拾いました
「で、蓮花の席はどこだ?」
えっと…
「あの窓側の1番後ろの席だよ。」
今真冬だし、暖かくて最高なんだよね!
そんなことを思っていると、伊吹が私の席に行っていた。
「おい、ここの席のやつ誰だ?」
私の席の隣の机を指差して、出会ったときより低い声で訊く伊吹。
「えっ…。ぼ、僕です…。」
ビクビクしながら手を挙げる隣の席の鈴木くん
「席代われ。」
「え⁇」
「2度言わせるな。代われ。」
「は、はい!!!」
自分の荷物を5秒でまとめて去るというギネスになりそうな動きの鈴木くん
え、理不尽な
鈴木くん可哀想じゃん…
「これで蓮花と隣だな。」
微笑む伊吹
何も言えない…
「う、うん。そうだね。よろしくね。」
ーこの出会いは、私の運命を大きく変えることになる。