神様の神様
久々に「ゆき」という名前を口にした。
その時、突然居間に神様がはいってきた。
「おい女、おまえの願い事はなんだ。」
なに、それだけを聞くためにここまで連れてきたの?
「願い事って……別に特にない。さっきお願いしたし。」
「過去の恋愛についてもか。」
「……なんでそれを。」
「過去なんぞ調べたらすぐわかる。」
神様ってそんなこともわかるの、
まあ神様だもんな、なんでもわかるか……。
「過去についてはかえるつもりない。強いて言うなら来世でまた巡り会いたいかな。」
「来世……」
過去なんてかえても今更仕方ない。
私は前に進むって決めたし、きっとゆきと今会えたとしても、まだ弱い私を見せたくない。