神様の神様

久々に「ゆき」という名前を口にした。

その時、突然居間に神様がはいってきた。


「おい女、おまえの願い事はなんだ。」

なに、それだけを聞くためにここまで連れてきたの?

「願い事って……別に特にない。さっきお願いしたし。」

「過去の恋愛についてもか。」


「……なんでそれを。」


「過去なんぞ調べたらすぐわかる。」


神様ってそんなこともわかるの、
まあ神様だもんな、なんでもわかるか……。


「過去についてはかえるつもりない。強いて言うなら来世でまた巡り会いたいかな。」

「来世……」

過去なんてかえても今更仕方ない。
私は前に進むって決めたし、きっとゆきと今会えたとしても、まだ弱い私を見せたくない。

< 7 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop