クズで冷徹な御曹司は、キケンな沼です
「わ! ビックリした、なんだよ」
「いや、これ……コレ!
城ケ崎先輩の連絡先が、私のスマホに登録してある!!」
婚約してから、今まで連絡先を交換していなかった私たち。
先輩が私に連絡先を「教えてくれるはずない」と思ってたから、そういう話すら出なかったし。
でも……これは一体、どういうこと?
まさか先輩が直接、私のスマホに登録してくれたの?
「うそ、信じられない……っ」
キラキラした目でスマホを見る。そんな私と対照的なのが、不信感を露わにした笹岡。
「お前らって婚約してるんだよな? なんで連絡先を交換してないわけ?」
「え……えぇっと、それは……いつも一緒にいるから、交換する必要がなかったっていうか」
「ふーん?」
く、苦しい……っ!
すっごく苦しい言い訳をしてるよ、私!
だけど私と先輩の不仲説が広まったら……両家に大損害だ。
両家が手を組み固まることで、上にいる時山家に初めて対抗できるんだから。その基盤がグラついてたんじゃ「作戦失敗」で婚約破棄されちゃう。
それだけは絶対に避けないと――!
「いや、これ……コレ!
城ケ崎先輩の連絡先が、私のスマホに登録してある!!」
婚約してから、今まで連絡先を交換していなかった私たち。
先輩が私に連絡先を「教えてくれるはずない」と思ってたから、そういう話すら出なかったし。
でも……これは一体、どういうこと?
まさか先輩が直接、私のスマホに登録してくれたの?
「うそ、信じられない……っ」
キラキラした目でスマホを見る。そんな私と対照的なのが、不信感を露わにした笹岡。
「お前らって婚約してるんだよな? なんで連絡先を交換してないわけ?」
「え……えぇっと、それは……いつも一緒にいるから、交換する必要がなかったっていうか」
「ふーん?」
く、苦しい……っ!
すっごく苦しい言い訳をしてるよ、私!
だけど私と先輩の不仲説が広まったら……両家に大損害だ。
両家が手を組み固まることで、上にいる時山家に初めて対抗できるんだから。その基盤がグラついてたんじゃ「作戦失敗」で婚約破棄されちゃう。
それだけは絶対に避けないと――!