クズで冷徹な御曹司は、キケンな沼です
「!」
画面にいたのは、私と笹岡がキスをしている写真。ちょうど私が瞬きした瞬間を狙ったのか、私が目をつむり、キスを許しているように見える。
笹岡も笹岡で、まるで彼女にするような優しい目つきをしていて……。こんな写真を見たら、お互いが望んだキスに見える。
「こ、んな写真を先輩が見たら……っ」
「見たら、どうなるの?」
「……っ」
「女性を家に入れないで」と私が望み、それを先輩は理解してくれた。そんな私自身が、自分以外の男とキスしたと先輩が知ったら……
『アンタ、やっぱ勝手すぎ。なら俺も好き勝手やらせてもらうから』
って。女性を家に連れてくるかもしれない。そうしたら、やっと縮まってきた二人の距離が、また離れて行く。
――朝の電話の人。断ったって言ってんの
――ねぇ凪緒。またキスしてほしい?
先輩が、私から離れて行く。
今より、もっと嫌われてしまう。
それだけは、嫌だ……っ。
画面にいたのは、私と笹岡がキスをしている写真。ちょうど私が瞬きした瞬間を狙ったのか、私が目をつむり、キスを許しているように見える。
笹岡も笹岡で、まるで彼女にするような優しい目つきをしていて……。こんな写真を見たら、お互いが望んだキスに見える。
「こ、んな写真を先輩が見たら……っ」
「見たら、どうなるの?」
「……っ」
「女性を家に入れないで」と私が望み、それを先輩は理解してくれた。そんな私自身が、自分以外の男とキスしたと先輩が知ったら……
『アンタ、やっぱ勝手すぎ。なら俺も好き勝手やらせてもらうから』
って。女性を家に連れてくるかもしれない。そうしたら、やっと縮まってきた二人の距離が、また離れて行く。
――朝の電話の人。断ったって言ってんの
――ねぇ凪緒。またキスしてほしい?
先輩が、私から離れて行く。
今より、もっと嫌われてしまう。
それだけは、嫌だ……っ。