クズで冷徹な御曹司は、キケンな沼です
「いってー。どうもどうも、ありがとな」
ニッと笑う笹岡……ここまでは良かった。ここまでは。
だけど、なぜか笹岡は、この後――
「おい丸西、顔が青いぞ? 大丈夫か?」って。私の頬を掴んで、至近距離まで近づいた。
ひー、近い! 近いって笹岡ぁ!
わざとなの⁉ってくらい、先輩から丸見えの角度で私と顔を合わせてる!
こ、こんなところ先輩に見られたら……!
もがきながら、チラリと横目で先輩を見る。
するとバッチリ。先輩と目が合ってしまった。
「――……(にこっ)」
「さ、笹岡……もう大丈夫だからっ!」
ドンッと笹岡を押して、自分の机に塞ぎこむ。先輩の笑顔が怖すぎるよ!
だけど、どこまでもマイペースな笹岡は「それにしても」と。いつもの調子で、私に笑いかけた。
「丸西の婚約者、すごい人気だな」
「先輩は〝沼〟だからね……」
「なんだそりゃ」
私の答えを楽しむ一方で、「だけどさ」と笹岡。
ニッと笑う笹岡……ここまでは良かった。ここまでは。
だけど、なぜか笹岡は、この後――
「おい丸西、顔が青いぞ? 大丈夫か?」って。私の頬を掴んで、至近距離まで近づいた。
ひー、近い! 近いって笹岡ぁ!
わざとなの⁉ってくらい、先輩から丸見えの角度で私と顔を合わせてる!
こ、こんなところ先輩に見られたら……!
もがきながら、チラリと横目で先輩を見る。
するとバッチリ。先輩と目が合ってしまった。
「――……(にこっ)」
「さ、笹岡……もう大丈夫だからっ!」
ドンッと笹岡を押して、自分の机に塞ぎこむ。先輩の笑顔が怖すぎるよ!
だけど、どこまでもマイペースな笹岡は「それにしても」と。いつもの調子で、私に笑いかけた。
「丸西の婚約者、すごい人気だな」
「先輩は〝沼〟だからね……」
「なんだそりゃ」
私の答えを楽しむ一方で、「だけどさ」と笹岡。