クズで冷徹な御曹司は、キケンな沼です
この場所から家までは、すぐ近く。
ということは、あのコンビニも近い。
先輩と二人で行った、思い出のコンビニ――
と思って移動していたんだけど。
コンビニの前に、柄の悪そうな男たちを発見。五人くらいいる。
え……大丈夫かな、アレ。
からまれたりしないよね?
さっき街中にいた時、一度もナンパされなかったし。大丈夫なはず!
意を決してコンビニへ近づく。
だけど――
「こんな時間に制服を着た女の子ー?」
「しかも可愛いじゃん~」
「なあ俺らと遊ぼう、な?」
ひぃぃぃ!
どうして⁉ さっきまで世の男子という男子は、私にスルーだったじゃん!
なんでこういう時だけ絡んでくるのー!
「いえ、結構です。急いでいるので」
「じゃあ送ってあげるってー。俺たちバイクあるし。な?」
し、しつこい。
バイクなんか乗ったら、どこに連れて行かれるか分かんないじゃん! 怖いよ、絶対に乗らない!