ぴか★すき
大目くんが何を言うのか、まったく見当がつかなかった。
ただ、怖かった。
「だから何?」って言われそうで。
それか、「もうメールしないよ」なんて、言われそうで。

でも、大目くんは、私とはまったく違う思考回路を持っているようだった。




「前の片山さんに、会いに行こうよ」

「…はい?」


な、なに?
会いに行くの?前の私に?

…どうやって?


「いいからさ、来てよ」


そう言うと大目くんは、半ば無理矢理 私の左手首を掴んで歩き出した。

でもそのとき、重要なのかどうなのかよくわからないことに気付いて、
思わず右手で、大目くんの腕を掴んでしまった。



「ま、待って!」


振り返った大目くんと目が合う。
やっと今自分が何をしたのかに気付いて、恥ずかしくなった。
それで、思わず力を緩めた。


「あ…あの…
変装しなくて……いいの?」



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