ぴか★すき
「……ははっ、私、演技上手だった?」
もう、目も合わせられない。
さっきまで見つめ合えてた何秒か前に、戻りたい。
そして、そのまま時が止まってしまえばよかったんだ。
期待も、火照る気持ちも、そのままに。
「…うん、すごく上手かった」
ゆっくりと、顔が離れてゆく。
そして、握られた左手も、あっさりとほどかれた。
ほら、ね?
ただ大目くんは、私のマンガに、演技に、本気になってくれただけなんだよ。
…そう思いたいのに。
すっぱりと、この気持ちは、私の中で消し去りたいのに。
なんでそんな、
冷めたような、
寂しくて、悲しい顔、するの?