ぴか★すき
真ん中の姉、藍耶[アヤ]は、
人に好かれ、頼られるために生まれてきたような人。



藍耶も、沙耶と一緒に東京で暮らしていたが、
実家に帰ってくる回数は沙耶の倍以上だった。


それは藍耶が暇だから
ではなく、
家族を誰よりも愛していたからだ。


そんなに仲が良い訳ではない大目家の親戚だったが、
藍耶が帰ってきたと聞きつけると、必ず集まった。



人って結構、周りが気付かないことが多いが、きついことが多々ある。

しかもそれを1人で耐えることができない。

そしてそういう人が欲しがるのが、
藍耶のような人間だった。


親戚はわざわざ順番待ちをし、藍耶に話を聞いてもらおうとする。



究極の優しさを持った上に、
究極の聞き上手であり、
究極の話し上手である藍耶は、
たしかに最高の相談相手といえた。


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