ぴか★すき
さっきまでの出来事が、ぐるぐると頭の中をまわる。
「梨柚」って…
例え演技だとしても呼んでくれた……
目が合ったとき、「大丈夫」って伝えてくれたような気がしたのは、
あれは、気のせい?
いつもより視線が鋭く、
輝いて、
力強かったのは、なぜ…——?
ねえ大目くん、教えてよ。
じゃないと私…
どんどんと早まっていくこの鼓動を、
止められそうもないよ……。
それに、今向かっている場所がどこか、
なんとなくわかっていることも、無性に嬉しくて。
あー、好きになっちゃったんだ、って、
改めて実感…。
——「ごめんね、嘘ついちゃった」
大目くんは、学校の裏の公園に着いたとたんそう言った。
そこでぱっと我に返って、ぷるぷると首を横に振った。
「それに…、梨柚って、呼んじゃった。
…嫌だった?」