ぴか★すき
Real☆KiSS
「はぁっ……はぁ…」
タクシーから降りたあと、必死で走ったせいで、息があがる。
息を整えなくちゃと思う自分と、
そんなもの関係ないから早く!と思う自分がいて、
余計にあせる。
でもそんな僕のあせりは、
50メートル先にいる片山さんに気付いた瞬間 消えてしまった。
僕に気付いた片山さんは、携帯を耳に当てたままベンチから立ち上がった。
そして
片山さんの瞳からは
ぽろぽろと涙がこぼれ落ちる。