ぴか★すき

『…私からも、お願いがあるんだけど』



あと5メートルでたどり着く。

僕がずっと触れたかったもの、
僕がずっと想っているものに。



「……なに?」



あと1歩踏み出して、手をのばせば、触れることができる。


片山さんの声は
もう機械を通した声ではなくて
ずっと聞きたかった
澄んだままの声。












「あたしも、灯耶って呼んでも、
いい…ですか?」





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