ぴか★すき
ふたり★ぼっち
――梨柚の隣を、歩きたい。
梨柚の隣には、いつだって俺がいたいんだ。
「守りたい」じゃ、ねえんだよ。
ただ、ふたりで一緒にいれば、立ち向かわなきゃいけないことなんて、ない気がする。
とりあえずふたりでいれば、大丈夫な気がする――
思い出しては、頬が熱くなる。
その度にまた、会いたくなる。
両想いがこんなに、幸せなことだなんて。
「隣にいたい」と言われる事が、こんなに温かなことだなんて。
私はこれっぽっちも知らなかった。
思わず緩んだ口元を直す事もせず、私はさっきまで握られていた自分の右手を見た。