ぴか★すき
「え?」
「まだやることやってないじゃん。」
私がその言葉をどうゆう意味か理解する前に、灯耶はつながれた手をグイッと引っ張った。
静かに、そして強引にくっついた唇。
目さえも閉じれなかった私には、近すぎてぼやけた灯耶の顔に
ピントを合わせようとすることだけで精一杯だった。
「今度こそ、それじゃ。おやすみっ」
そう言うと灯耶は、もう照れる事もせずに、足取りも軽やかに帰っていった。
残されたのは、やっぱりまだついていけない私、ひとり。
どうしよう…
どうしよう。
大変な事に、気付いてしまった。
(本当に、本当に、
彼氏と彼女なんだあ〜〜〜!)
声には出さずに、真っ赤になった顔を押さえながら、私は走って家の中に入った。―――