ぴか★すき
「昔…つっても、
俺がモデル始めるちょっと前くらい。
あの人は、
世界に愛されたんだ」
零斗さんは、
空中に浮かぶ何かを見つめるような目で話す。
正直言って僕は、「世界に愛された男」なんて
想像もつかなかったし、
意味もわからなかったし、
(大体「世界に愛された」なんおおざっぱすぎると思う。
僕には「地球に愛された」と言っているように聞こえる)
世界に愛されるなら、
身近な、自分が愛する人に愛された方がいいと思う。
けど、
零斗さんの初めて見せる目が、
僕に「目をそらすな」と言っているような気がして,
僕はその場からぴくりとも動けなかった。