ぴか★すき


——…結局昨日は、

家に帰っても手の温度は下がらず、

私の心も落ち着かないままだった。




「ふう…」


私はベンチに腰掛ける。

この前大目くんが、私を無理やり連れてきた、
学校の裏にある山のふもとの小さな公園。

そこに私は、ひとりで来ていた。


学校に着いても、
教室に行く気になれなかった私は、
気がつくとこの場所に来てしまっていたのだ。



大目くんが一緒だった時は、結構狭く感じたのに…
ひとりで来てみると、意外と広かったんだな。





私はぼーっとしていた。



…誰かが近づいてきているのも

気付かないほど。

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