ぴか★すき
思わず、ぼーっとしてしまう。

なんにも想像がつかない。

片山さんは、産まれてきてからずっと、
無口で、感情を出すのが下手で、どこか寂しげな人なんだと思ってた。

でも実際は、僕は片山さんのことなんか
なんにも知らなくて。

当たり前のことなのに。
なんにも知らないのが、それが普通なのに。


なんだか無性に悲しくなって、思わずぼーっとしてしまった。


ぼーっと片山さんを見つめていた僕に気付いたのか、
片山さんは急に我に返ったらしく、
顔を赤くしてあわてだした。


「だ、だからね!?

あんなに、毎日メールしたり、
寝る前に『おやすみ』って言ってもらえたりしたら、
どうしたらいいかわかんなくて!

返事、できてなかっただけ!」



あ〜…
そっか。

「好きになっちゃいそうだったから」
は、
聞き間違い…だったんだ。



…聞き間違い……


だったのか……
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