ぴか★すき
「でも……」
ふと、気付く。
表情が、固まる。
だって、これじゃまるで…
「大目くんのこと、好きみたいじゃない…!」
——…最近いつも、心の中にあったこと。
「私は大目くんが好きなのか」。
認めてしまえば、早いのかもしれない。
でも、認めてしまったら……。
私の中の、何かが崩れてしまう。
守ってきた何かが、壊れてしまう。
決してまた悲しんではいけない、「あのこと」を、思い出してしまう。
——戻ってしまう。
中2の、あの日に——
…キーンコーンカーンコーン……
チャイムの音で、私の心が引き戻される。
遅刻しているとゆうことに気付き、携帯を閉じて走り出す。
いつもと同じ道。足は勝手に動く。
心は空っぽ。心を動かしてしまえば、あの、大目くんの笑顔が浮かびそうだから。
——瞳からは、
止まることを知らない涙が落ちる。