ぴか★すき
「…ごめんなさい」


佐々木さんに軽く頭を下げる。
佐々木さんが、ふぅっと息を吐き出すのを感じた。


「別に、謝ることじゃないんだよ?

正直、梨柚ちゃんには大変な思いさせてると思うし。
アシスタントもなしで、しかも学校もありながら、うちの社のNo.1守り続けてるんだから!

…でもね、だからこそ、頼っていいんだよ?
2〜3日前から、梨柚ちゃん、テンション低いでしょ?
ちゃんとあたし、気付いてたんだから!」


佐々木さんは、まゆ毛を下げたまま、口元だけで笑う。
その笑顔が切なくて、私は泣きそうになった。




ごめんなさい、佐々木さん。
佐々木さんの笑顔は、いつも明るくて、きれいなのに。
そんな顔をさせてしまって、ごめんなさい。

でも、ちゃんと、前の私に戻るから。

学校に1人も友達のいない、好きな人なんてもってのほか、
仕事だけを頑張る「片山梨柚」に、戻るから。



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