あの子と私
家に帰ると真雪の部屋へと急ぐ。

そして真雪の部屋の前まで行き、ドアをノックすると、すぐに真雪の声が聞こえた。


「はい」

「アリスだけど、ちょっといいかな?」

「どうぞ」


私は部屋に入り、すぐに真雪に聞く。


「真雪ちゃんはいつから学校に行くの?」

「明後日からだよ」

「そっか」


ヨシの事……。

早くても遅くても同じ高校に通うのには変わりないけど、やっぱり不安になる。

少し黙ると今度は真雪の方から聞いて来た。


「アリスちゃんは何組なの?」

「2組だよ」


真雪は笑顔で私に言った。


「そっか。同じクラスだといいな。アリスちゃんと同じクラスなら安心する」

「私も真雪ちゃんと同じクラスだったらいいなって思ってたよ」


私はそう言って笑って見せたけど、本当は違う。


可愛い子が大好きなヨシだから、真雪ちゃんの事を好きになってしまうかもしれない……。

クラスの男の子だって、あんなに騒いでたんだ。

同じクラスになんてなりたくない。


「良かった。凄く嬉しい」


真雪の言葉に顔を見合わせて笑ってみせたけど、心に中で私は願った。
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