あの子と私
サラサラの髪に薄化粧をして、スカートが下品にならない程度に短くなってる。

鏡に映る私と同じ制服を着ているとは思えないくらいだ。


「変じゃないかな?」

「ううん、いいと思うよ」


私がそう答えると、真雪は嬉しそうに笑って言った。


「私、今日は先生と話があるから早く行く事になってるんだけど、明日から一緒に行こうね!」

「…うん」

「じゃあ後でね。行って来ます」


真雪がそう言って部屋を出て行き、鏡を見て私は思う。



神様は不公平だ……


学校に着くと、クラス中に浮かれた雰囲気が漂っていた。

ヨシとトモはそんな中、いつもと変わらない。


「おはよう、アリス」

「おはよ」

「何かさ、今日くるんだって。転校生」

「へぇ~」


真雪の顔が浮かび、気分が重くなった時、ヨシが言った。


「みんな浮かれ過ぎだよねー。可愛いって言っても、見てみないと分かんないじゃん。まぁ、俺は同じ学年に女の子が増えてラッキーって感じだけど。ね、トモ」

「俺、興味ない」

「何だよー。本当に堅物だよね、トモは」

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