あの子と私
私はそう言って”みんな”の方を見る。

私があの中に入っていいの……?

そう思い悩んでいると真雪が言った。


「みんなも話したがってるから」


本当に?

凄く嬉しい…!

真雪の言葉に舞い上がる気持ちを必死に抑えながら、小さく頷く。

すると真雪は私の手を引っ張って、星野達の所へ行き、星野達に言う。


「アリスちゃん、連れて来たよ」


私が会釈をすると、星野達が私に話しかけて来た。


「川野さん。さっき真雪ちゃんが呼びに行ってる間、話してたんだけど、川野さんっていつも学校から帰って何してるの?」


帰ってから?


「帰って勉強してるよ」


私がそう答えると、星野達は笑顔で次の質問を私に投げかけた。


「あはっ。じゃあ、休みの日も勉強してるとか?」

「…うん!」


嬉しい。

以前ヨシ達から離れてた時は余り話に入れて貰えなかったけど、私の事、色々聞いてくれる。

これがきっと、友達って感じなのかもしれない。


「あー、でも凄いよね?私がずっと勉強しろって言われたら、無理だもの」

「う、うん…!」


真雪ちゃんが来てから嫌な事ばかりだったけど、少しだけ良かった。

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