あの子と私
この日から真雪と私は、星野達のグループと一緒に居る時間が増えていった。

トモは時々話しかけて来るけどヨシは全然で、あんなに一緒に居たのが嘘みたいだ。



そんなある日の休憩中だった。


「アリス」


え…?


振り向くとヨシが立っていて、顔の筋肉がどんどん緩んでいく。


「…何?」

「ちょっと」


ヨシのたったそれだけの言葉に胸がドキドキする。

そして私は星野達に軽く頭を下げると、急いでヨシの方に行った。


「どうしたの?」

「いや…最近避けててごめんね」

「ううん」


するとヨシは少しぎこちなく、私に言う。


「今日から又、一緒に食べない?」


え?

又、前みたいに…?

前みたいに三人で…前みたいにヨシとお弁当を食べれるの?

顔が緩んでいくのを必死に堪えながら、私は答える。


「いいよ」

「…じゃあ、福原さんにも伝えてよ」

「うん!真雪ちゃんに行って来る。じゃあ、昼休憩にね」


私はヨシにそう言うと、急いで真雪の所に向かう。

早く真雪ちゃんに言わなきゃ。


『今日からヨシ達と食べるから、真雪ちゃんとは一緒に食べられないの。ごめんね』って。

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