あの子と私
「…私、そんなに軽く見えるかな?」

「えっ?」

「誰にでも着いて行く女って思われてそうでさ。普段は無視するんだけど、逆切れする人もいるからね…」

「ふーん…」


可愛い子には可愛い子なりに、色々あるんだな。

私には一生分かりそうにはないけど……。


真雪ちゃんはナンパをしてきた人と付き合ったことはあるのかな?

ナンパをするような軽い男の子が苦手なタイプなら、きっとヨシに対しての印象も、余り良くなはずだ。


「…ナンパして来た人と付き合ったことある?」


真雪は笑いながらすぐに答えた。


「無い無い」


私はその言葉を聞いてホッとする。

真雪ちゃんがナンパをしてきた人と付き合う確率は、凄く低いって事だ。

だからって100%じゃないんだろうけど、良かった。


ヨシ達と居た時まで感じていた、真雪に対する嫌悪感が薄れていき、穏やかな空気で家へと向かう。

そして家に着くと又、母親の目を気にして急いで部屋に入り、服を着替えてベッドの上に横になった。


とりあえず、試験が無事終わって良かった……。


毎日、遅く迄勉強をしていたから


凄く眠い。


真雪ちゃんはどれくらい出来たんだろう…?


大丈夫


私は頭がいい。


だから真雪ちゃんには負けない。

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