あの子と私
真雪はすぐに答えなくて、不安が大きくなる。

少しすると真雪は苦笑いをして答えた。


「いつも通りかな」


いつも通りなんて言われても、真雪の普段の成績なんて知らない。

私は又真雪に聞いた。


「いつも通りって?」

「一番いいのが68点。悪いのは…聞かないで?」


一番良いテストが68点…?

私がそんな点数取ったら、家に入れて貰えないかもしれない。

心配する必要は無かったみたい。
私の心配より、真雪ちゃんの心配をしてあげないと。

そう思うと自然と笑みがこぼれた。


「アリスちゃんは良かったの?」

「ん?普通くらいだよ」

「そうなんだ」


良かった。

真雪ちゃんが勉強が得意じゃないみたいで。


本当に良かった




「ただいま」


家に帰り、玄関を開けると、母親が出迎えていた。


「お帰りなさい。今日はテストが返って来たんでしょ?二人ともそのままこっちの部屋にいらっしゃい」


母親は笑顔でそう言って居間に向かい、私も笑顔で頷くと、母親の後を着いて行き、その後ろを歩く真雪が私に聞く。


「アリスちゃん…私も…?」

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