あの子と私
トモのその言葉を聞いて


息が止まりそうなくらい、苦しくなった。


何となく


何となくそうかなって思ってたけど


そんな事ないって


思いたかった。


でも、ヨシは真雪ちゃんが好きなんだ……。


好きなんだ……。


もしヨシが真雪ちゃんを好きでも


真雪ちゃんがヨシを好きにならなければいいって


そう思ってたけど


トモの言葉は想像以上に


重くて



痛い



「大丈夫か…?」


トモはそう言って立ち止り、私の肩を持って顔を覗き込む。


大丈夫なんかじゃない。


胸が痛すぎて、真雪から借りたダウンも靴下もブーツも、全部脱ぎ捨てたいくらいだ……。


そして私とトモの光景を見た真雪が、無邪気な顔をして言った。


「何か二人いい感じだね」


吐き気がした。


私は今酷く落ちてるんだ。


誰のせい?


誰のせいで落ちてると思ってるの……?


出かかった言葉を、必死に飲み込む。



すると、トモが大きな声で言った。

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