あの子と私
それからヨシの真雪に対するアピールは続き、胸が痛むけど私は必死にそれに耐えた。


もうすぐヨシは振られるんだ。


早くトモが帰って、ヨシが振られればいい。


そう思っていると、ドアをノックする音が聞こえ、私は布団を被ったまま目を開ける。


「はい」

「入るわね」


ヨシのお母さんの声が聞こえてドアが開く。


「お腹空いたでしょ?良かったら食べて下さいね」

「わー、美味しそう!ありがとうございます!!」

「そんなに喜んでもらえると嬉しいわ。もう一人のお嬢さんは?」

「体調悪くて眠ってるよ」

「じゃあ、1つは箱に詰めて、持って帰って貰おうかしら。帰る時、声を掛けてね」

「お気遣いありがとうございます」

「まぁ、本当に良いお嬢さんね。ゆっくりしていらしてね」


ヨシのお母さんは出て行き、私は真雪やヨシのお母さんのやり取りを思い浮かべて思う


ヨシのお母さんはきっと真雪を気に入ってしまった……。


私は初めて来て、人のベッドで寝ている、だらしない子だと思われたかもしれない。

ヨシのお母さんが来る迄起きておけば良かった……。

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