あの子と私
お母さんは…真雪ちゃんの事も真雪ちゃんのお母さんの事も、凄く恨んでるみたいだけど……。


そういえば、真雪ちゃんのお父さんはどうしてるんだろう?


真雪ちゃんのお母さんは亡くなったって言ってたけど、お母さんが亡くなる前からお父さんは居ないような事を言ってた。

今迄気にした事無かったけど。


今度真雪ちゃんに聞いてみようかな?

でも、もし真雪ちゃんのお母さんみたいに亡くなってたら……聞きにくいな。

何か、眠くなってきた。


ソファーの上でテレビを見ながらウトウトしていると、家の電話が鳴ってビクッとする。


……お母さんかな?


「…もしもし」


電話に出ると少し懐かしい、甲高い声が聞こえた。


「もしもーし。小森ですけど、アリスちゃん?」

「はい」


小森は父親側の親戚で、父親のお姉さんだ。


「お母さんにちょっと代わって貰える?」

「母は今日から母の実家に行ってます」

「あらー、そうなの。この前ね、お歳暮を頂いたから御礼を言おうと思ってたんだけど、又にしようかしらね……」


小森のおばさんはよく喋る。


「アリスちゃんは何年生になったの?」


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