あの子と私
そう言ってホッとしている真雪を見てハッとした。


普通にしなきゃ。


変に思われるかもしれない。

そして真雪とキッチンに向かうと真雪が言った。


「冷蔵庫の中の物、使ってもいい?」

「うん」


真雪は冷蔵庫を開けると、中から野菜や卵を取り出し、包丁を持って食材を切り始める。

何を作るんだろう?


「真雪ちゃん、私、何をすればいい?」

「んー、これを混ぜてくれる?」


真雪はそう言ってボールに粉と水を入れて私に渡すと、私はそれを混ぜる。

真雪がどんどん野菜を切っていくのを、ボンヤリと見ながら、ひたすら混ぜた。


「アリスちゃん、ちょっと貸してくれる?」

「あ、うん」


真雪にボールを渡すと、手際よく真雪は調理していき、テーブルの上には天婦羅やお吸い物やお浸しが並べられていった。


「もうすぐご飯が炊けるね。冷めちゃうかなぁ…」


真雪はそう言ってテーブルの上に並べられた料理を眺め、少しすると玄関が開く音が聞こえる。


「帰って来た?行こう、アリスちゃん!」

「うん」


真雪と一緒に玄関に向かうと、父親の姿があり、真雪は笑顔で父親を出迎える。


「お帰りなさい」

「ああ、ただいま」

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